Tibet Bike Tour - 旅行記というよりTCのつぶろぐ - Vol2

 ラサ到着まで

 成都からラサへのフライトは可能であれば左側の窓際を抑えること。エベレストが見えます。

そのためにTCはカウンターにてがんばるそぶりは見せる必要はありますよね。 ま、このエベレストビューサイドの座席は世界的に有名なのでほとんど無理なんですけれど(;´ｰ｀)┌

でも結構はっきり見えるので、ぜひ一時だけでも見せてもらいましょう。

ちなみにラサ→成都は南側、右側がエベレストビューサイドとなりますよ。

なお、中国線の手荷物検査の厳しさは半端ではないです。とくにラサ行きの便。疑わしきものは手荷物に入れないこと。と注意を呼び掛けたものの、前述の工具類のほか、リップクリーム（？）、乾電池（？）を往路で没収されたほか、復路ではヒマラヤ岩塩を凶器（なぜ？）とみなされて募集されるありさま。意味わからん(ノ｀△´)ノ

ま、それはさておき、無事にラサに到着できるとここからは高度順化との闘いですね。

高所順応の話

チベットというと、よく高山病になりませんか？と質問を受けるのですが、ぶっちゃけラサの高度3,600m程度では高山病になることはほとんどありえないです（言い切った！）。高山病というのは脳浮腫とか肺水腫といった生死にかかわる症状のことを指すので、ラサ滞在中にこんな症状になるまでに至ったとしたら相当な無茶をしたとしか考えられないです。

ラサ到着直後に出てくる反応（頭痛とかめまいとか）はいわゆる「高所反応」というやつです。当たり前の反応です。モンブランをスキーで滑走した三浦のおじい様も富士山で清掃活動に奔走している野口のお兄様も、みんな高い所に行くと起きる「高所反応」です。ようは、この高所反応を正確に理解して、予防とケアをすれば全く持って恐れることはないわけです。（逆にこれを知らなければ、高山病にいたるかもしれないってことはあるかもですね。）

高所での過ごし方の5原則ってのがありまして、

①　とにかく水を飲む

②　とにかく深呼吸をする

③　ゆっくり行動する

④　昼寝はしない！

⑤　たばこと酒は厳禁

高所反応のメカニズムは仔細を話せば長くなるので割愛。簡単に言うと、、、

標高の高い所に行くと、空気が薄いので呼吸が荒くなります。呼吸が荒くなると息を吐き出すたびに体内から水分が抜けるわけです（ガラスに息を吹きかけると水蒸気っで白く曇るあれです）。結果、体内の血液が水分不足でドロドロになって、血液の循環が悪くなる。とうぜん代謝も悪くなりますね。とくに頭の毛細血管なんかにはドロドロの血液なんてなかなか運べないわけです。

と、至極簡単に言うとこんな感じなので水を飲みましょうと。深呼吸はもちろん血中の酸素濃度を上げるためです。ちょときたない話ですが、おしっこが透明になるくらい水を飲めば大丈夫です。

ちなみに、よく「携帯酸素ボンベ」を信じている方がいますが、意味ないです（´｡｀)ザンネンデシタ

高所ではとにかく順応のために、水を飲んでゆっくりと歩くこと。立ち止まって休憩するよりも、水を飲みながら、深呼吸しながら、歩いたほうが血液の循環がよくなり酸素の運搬効率も上がるのでずっと順応が速くなります。

逆に、最悪なのは体調が悪いと言ってホテルで寝てしまうパターン。（大手のツアーはありがち＾＾；）

これは睡眠時は呼吸が浅くなるという人体のメカニズムを考えればもっとも危険な行為ですよね。翌日ラサ市民病院行きとなっちゃいます。（いい病院ですけどね＾＾）

ちなみに酒とたばこは、酒は脱水を促進させますから問題外。たばこは血管を縮小させるので問題外です。

（順応しちゃえばありですけどね。乾燥しているのでビールがおいしい♪　さらにすぐに酔えるので経済的＾＾）

 それでも、やっぱり頭痛とか吐き気とか風邪に似たような症状が出てくるのですが、これは体が一生懸命に順応しようとしている反応なので、冷静に。

参考までに順応を効率良く進めるための方法も紹介します。

１．スポーツ飲料の粉末を持っていく（水分摂取の効率を上げる！）

２．鼻孔拡張テープを使って睡眠時の酸素吸入効率を上げる！

３．ダイアモックスを処方してもらう。

睡眠時の呼吸を促進させる作用があり、高山病の予防薬として効果的。

 

必読リンク

・ダイアモックスってなに？ Q and A
・アセタゾ－ルアミド（ダイアモックス）についての理解

なんかかたい話ですねー。

みなさん無理なくご旅行ください。

次回からはいよいよ自転車をこぎ出しますよー。

写真も多めに＾＾
 

旅の記録
Tibet Bike Tour - 旅行記というよりTCのつぶろぐ -　Vol1
Tibet Bike Tour - 旅行記というよりTCのつぶろぐ -　Vol2
Tibet Bike Tour - 旅行記というよりTCのつぶろぐ -　Vol3
Tibet Bike Tour - 旅行記というよりTCのつぶろぐ -　Vol4

Comments

[yama]

＊＊えじぷーさん

＞ホントは『高所反応』なんですね。
表現の仕方にはまだ統一性はないみたいだけど、高山病の初期症状として、「高所障害」とか「高所反応」とかって表現をすることが多いかな。

＞ところで、過去に高山病じゃなくて・・・
へー。でもたぶん、血管の膨張ではないかも。むしろ代謝の悪化からくる脳血管の縮小が原因かも。
ちなみに、ダイアモクスは脳血管を拡張する作用もあります。
なんて偉そうに言えるほど頭痛のメカニズムを理解していないのですが、高山病と二日酔いの関係ではこんなことも言われてますよ。
→　http://jacclimbingmed.hp.infoseek.co.jp/page-03-018.html

[えじぷしゃん♪]

へ〜、一般的に（？）高山病って思われてる症状は
ホントは『高所反応』なんですね。知らなかったー

ところで、過去に高山病じゃなくて高所反応の頭痛について
↓こんなん↓考えた事あるんだけど
http://nanseka.seesaa.net/article/123895348.html
理論的にどう？ダメかな？？(笑)